風のままに進むんだ

美しく帆を張れ!ここに書いたものが遺言だー!

ゾルターン・コチシュとラフマニノフ、ラフマニノフとシャイン

不世出の大音楽家ゾルターン・コチシュが亡くなって2年になる。

指揮や編曲等あらゆる方面に傑出していた彼だが、僕はピアニストとしてラフマニノフの協奏曲3番を弾く彼が好きだ。

テンポは相当速く、あっさりしている。あっさりしているからこそ、とにかく切ない。あっけない方がかえって痛切である。
しかしながら重厚な響きは失われていない。このあたりはラフマニノフ本人の演奏に通じるところがある。

ライブの映像も残っている。これは貴重だ。


Rachmaninov Piano Concerto No. 3

この曲は映画「シャイン」の主題になっている。

父の歪んだ愛情に育てられた主人公のデイヴィッドは、一流のピアニストになるために父の反対を押し切り、家を飛び出しイギリスに留学。
父が大好きだった協奏曲3番を演奏して認めてもらうべく、自分を極限まで追い込んで曲と向き合ったデイヴィッド。
演奏は大成功に終わったが、あまりの激しさで心が壊れてしまい、長い精神病院での生活を送ることになる…

モデルは実在するピアニストのデイヴィッド・ヘルフゴットだ。

音楽は人の心を支配できる。デイヴィッドの耳には、この曲がどんな風に聴こえていたのか。

それは本人しか分からない。