風のままに進むんだ

ここに書いたものが遺言になる予定

めっちゃ有名な曲(チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番)

チャイコフスキーのピアノ協奏曲1番は有名だ。

冒頭の3拍子を耳にすると「これどこかで聴いたような…」となる。超有名なメロディである。数年前に、和田アキ子さんがパチンコ屋さんのCMで熱唱していたあれである。

実はこれは主題ではなく序奏で、ここ以降は一切登場しない。こんなに雄大で美しいメロディーがだ。この思い切った構成が曲のメリハリに拍車をかけている。
(余談だが、チャイコフスキーは1度気に入ったメロディがあれば執拗なまでに繰り返してくる印象が強く、この選択は意外と受け取れた。)

ピアノ協奏曲は、モーツァルトの時代まではオーケストラとピアノの対話的な進行が、協和を生み出すような曲のかかれ方がされていた。それがいつの間にかピアニストの技前を試すようなものという定義付けになり、曲も時代も変わっていった。

この曲は、現代においてピアニスト達の最重要レパートリーの一つになっているようである。しかしこの曲は必ずしも奔放に弾き倒せる曲ではない。個人的意見だが、オーケストラとソロが牽制し合い、手綱を握り合うスリルさが曲に最良の作用をもたらす。


Tchaikovsky / Richter / Von Karajan, 1962: Piano Concerto No. 1 in B-flat minor Op. 23

僕はリヒテル/カラヤン ウィーン交響楽団(1962年)が好きだ。リヒテルカラヤンとオケのパワーに真っ正面から拮抗し、時に抜け出し、時に共鳴する。
冒頭や1楽章フィナーレ(動画21分15秒~22分00秒あたり)のスケールは圧巻であり、しかも繊細。決して大味になることはない。感情は込められているが、ギリギリでコントロールされている。リヒテルダイナミクス、繊細さ、オケとの距離感を全て備えたピアニストだと分かる。本当に素晴らしい録音である。

それにしてもこの曲といいヴァイオリン協奏曲や交響曲6番(悲愴)といい、第一印象は散々だったのだから世の中というものは分からない。

昔「私の評価は歴史が行う」と言った人がいたが、あながち間違いではないと思う。評価を受ける本人が言う言葉ではないとは思うが。