風のままに進むんだ

美しく帆を張れ!ここに書いたものが遺言だー!

個の力が示した100回目の夏の終わり

夏の甲子園こと、選手権大会が終わった。

結果は大阪桐蔭高校が優勝、金足農業高校が準優勝だった。決勝戦は大差が付きはしたが、大会は素晴らしい試合ばかりであった。

それにしても大阪桐蔭は強い。ここ10年だけで2008年、2012年、2014年、2018年の夏を制している。春夏連覇2回(2012年、2018年)は史上初だそうだ。

その源泉は、何と言っても磨き上げられた個々のパワー、フィットネス、メンタルの強さにあると思う。
組織の強さとは個の強さである。これは否定しようのない事実だ。今大会、大阪桐蔭と他校ではあまりに個のレベルが違った。

日本の組織は「チームワークを大切にしよう」「集団としての合意形成を重んじよう」とするあまり、個のパワー・決断力で組織を引っ張ることに消極的だ。
一般的に因循な日本企業でも、個人の力量差はあまり勘案されずに担当という形で業務が割り振られる。集団で熟慮し判断するため、個人のパワーは発揮されにくいし、スピードも失われがちだ。

組織としての役割分担を意識するあまり、個々の長所が消えてしまっては本末転倒だ。組織としての目的意識さえ統一されて、リーダーと監督が同じ方を向いていれば、個のパワーを最大限に生かしながら、チームワークもスピードも携えて戦うことができる。

大阪桐蔭は組織における個人の力の重要性を示した。どんなに主人公補正がかかっても、大応援があっても、勢いがあっても、個の力の差はひっくり返せない。
何回もやれば勝てることもあるかも知れないが、それを甲子園決勝の舞台で起こすことは「奇跡」と呼ばれる。
正直なところ金足農業に勝って欲しかったが、希望通りにならずとも予想通りの結果に少し安堵を覚えた。

サッカーW杯の結果もだが、やはり組織とは個のパワーであるな、と再認識した大会であった。
(なおこの記事は、野球留学等のリクルーティングの是非を論じることとは無関係であることを申し添える。)

私が上で述べた組織論は、元ラグビー日本代表監督の宿澤広朗氏が生前に主張していた内容を基にしている。
宿澤氏は歴史上稀にみる傑物なので、後日記事にしてみたいと思う。